今回、勤務中の在宅秘書さんを対象として「業務で使用しているコミュニケーションツール」について、アンケートを実施しました。
その結果をもとに、様々な現場で働く秘書さんの声から見えてきた傾向と、コミュニケーションツールを使用するにあたって意識しておきたいポイントを整理してみました。
日々の業務をより円滑に進めるためのヒントとして、参考となれば幸いです。
全体傾向は「テキスト中心」+「必要時にオンラインミーティング」
アンケートから見えたのは、テキストチャットを主軸に、必要に応じてオンラインミーティングを併用する形が主流ということです。
日常連絡の中心は
Chatwork(約4割)
Slack(約3割)
それに続いて
LINE/LINE WORKS(約2割強)
Messenger(約1割)
そして、認識合わせや引継ぎ、文章では伝わりにくい相談には
Zoom
Google Meet
が活用されている傾向が見られました。
「普段はテキストで効率化、必要なときは話す」という使い分けが定着していると言えます。
ツールの本質的な違い
どんなツールを使うか検討する際に、前提知識として知っておきたいのは、各ツールの「思想」の違いです。
Chatwork・Slack
- 組織運営を前提に設計されたツール
- 情報整理・検索・権限管理に強い
- 引継ぎや蓄積が可能な機能がある(タスク管理、自分専用チャットなど)
→ 業務基盤になりやすい存在
LINE・Messenger
- 個人同士の即時連絡が前提
- 気軽で速い
- ただし会話が流れやすい
→連絡手段としては強いが、業務資産化には弱い
特に個人LINEは、公私の境界が曖昧になりやすく、通知の多さや既読のプレッシャーが、働く側の心理的負担になることもあります。
そのため、場合によっては
- 業務時間外は通知をオフにする
- 担当者はあらかじめ『この時間帯にいただいたメッセージについては、次の業務時間で対応します』といった周知を行う
などのルールが必要になることもあります。
チャット中心運用の落とし穴
便利なチャットですが、実は大きな課題もあります。それは
議論の背景が会社の資産として残りにくいことです。
チャットは会話形式なので
- なぜその決定に至ったのか
- 他にどんな案があったのか
- 誰が最終判断をしたのか
が埋もれやすいのです。
検索はできても、「思考のプロセス」までは追いにくいため、時間が経てば経つほど、過去を振り返るための負担が大きくなります。
チャットツールの使用時に意識したい3つの行動
単なる会話だけで終わらせないために、できることを整理してみます。
①要点をまとめ直す
ミーティング後や重要なやり取りの後は、「本日の決定事項はこちらです」と整理し、タスクや決定事項専用チャットなどで残すのも一案です。
チャットを「会話」から「記録」へ変換することができます。
② ツールの役割を整理する
複数のコミュニケーションツールが混在している場合は
- 日常連絡 → ビジネスチャット
- 緊急連絡 → LINE系
- 認識合わせ → オンラインMTG
といった運用ルールを決め、使い分けを意識するだけでも、混乱は減ります。
③ 必ずドキュメント化する
重要事項は必ず共有ドキュメントに残し、保存しましょう。
議事録、業務フロー、判断基準などを蓄積していくことで、
個人の知識 → 組織資産
へと変わっていきます。
まとめ
いかがでしょうか?
コミュニケーションツールを使いこなすことは、単にメッセージのやり取りを可能にするだけではありません。
- 情報を整理する
- 誤解を防ぐ
- 組織の記憶をつくる
工夫次第で、いわば「コミュニケーションを設計する」こともできます。
ツールはあくまで道具。
どのツールを使うかよりも、「どう残すか」「どう整えるか」が本質で、スタッフにその意識があるだけでも、組織力は高まるはずです。
日々の小さな整理が、企業の未来の効率を作ります。




