◆お話を伺った在宅秘書さん◆
工藤さん(在宅秘書歴 約8年)
工藤さんは、在宅秘書になられて長いですよね。
はい、8年ぐらい経ちました。
もう、そんなに経つのですね!
まず、在宅秘書としての仕事をどのようにスタートされたのでしょうか?
在宅で働いていた女性スタッフさんのアシスタントからスタートしました。
最初の業務内容は、PPC広告の分析データを収集するお仕事で、それを毎日粛々とこなしていました。
在宅でのお仕事は初めてだったかと思いますが、ご就業前のイメージとのギャップなどはありませんでしたか?
面接の時に、業務で指示をいただく方にも同席いただいていました。
その時に、仕事内容についてとても詳しく教えていただけたので、就業前とのギャップはありませんでした。
ただ、自分や子供の体調不良などで急きょお休みをいただく際、Skypeチャットでご連絡するルールなのですが、それには最初、とても抵抗がありました。
電話とは違うので、自分の送ったチャットの内容を確認してくださっているか、とても心配でした。。。
LINEのように、既読かどうかが分かりませんものね。
そうなんです。事前に取り決めた連絡方法とは言え、返信が来るまでドキドキしていました。
次第に上司のお忙しさやその他の事情が分かってくると、お忙しいとご返信が難しいこともあるのだなと感じるようになりました。
この点は、就業直後に戸惑われる方が多いですね。
在宅ならでは、だと思います。
現在の直属上司は、私が不安にならないようにとお忙しい中でも必ずお返事をくださいます。
おかげでモチベーションも上がりますし、お気遣いにとても感謝しております。
ご家庭との両立もスムーズでしたか?
はい、最初から問題なく両立できていたと思います。
つい5分前まで家事をしていたとしても、開始時刻になれば業務を始められる環境が、とてもありがたいです。
ご自宅で仕事をすることになかなか慣れず、ご家庭との両立に苦労されている秘書さんも多いのですが、工藤さんはとてもスムーズに適応されたようですね。
ご家族は、どのような反応をされていましたか?
主人も子供も、私がインドア派だと理解しているので(笑)、自宅で仕事ができる機会に恵まれたことをとても喜んでくれました。
ごくたまに、週末に仕事をすることもあったのですが、仕事をしている間に主人が家事をしてくれました。
本当に家族に支えられていると感じます。
本当にありがたいですね。工藤さんが頑張られたことはもちろんですが、ご家族のご理解やご協力も、在宅秘書を5年続けてこられた理由の一つと感じます。
そうかもしれませんね。
それに加えて、上司をはじめ会社の皆さんも、体調不良などで急に休まなくてはならなくなった場合は、快く仕事を変わってくださったり、通院後の対応で了承くださったりなど、理解してくださった点も大きいと思っています。
その後、どのように活躍の場を広げてこられたのでしょうか?
最初のPPCに関する業務をこなしているうちに、会社全体がだんだんと忙しくなってきて、私もお客様からのメールに対応するなど、徐々に手伝わせていただく範囲が広くなってきました。
例えば、ビデオ映像や音声データを編集して、インターネットへアップする作業なども行っていました。
さらに、会社でプロダクトローンチ事業を手掛けることになり、私もその関連業務を行うようになりました。
告知メールの配信、お問い合わせメールへの対応、HPへのコメント返信などですね。
今もそれらのお仕事をされているのですか?
今はそれらの事業からは離れて、主に新たに会社が運営を開始したビジネススクールの事務局業務に従事しています。
本当にさまざまな業務を経験してこられたのですね!
そうかもしれませんね。雑用でもなんでも対応しています。
他にも、会社が週1回配信しているメルマガの中で、泣ける動画を紹介するコーナーを担当しています。
面白いコーナーですね!
毎週記事を執筆するのも、泣ける動画を見つけるのも大変ではないですか?
探すコツも分かってきましたので、そうでもないです。どうしても、自分の好みになりますが(笑)
あとは最近だと、スクールのHPを、SEO対策のために更新したりしています。
基本的に、打診されたお仕事はお断りせず、すべて対応しています。
ということは、ご指示いただく業務を嫌だと思ったことがない、ということでしょうか?
はい。嫌だと思った業務は、一つもないです。
すごいですね!
就業歴が長くなると、最初の募集要項からどんどん業務範囲が広がっていったり、異なる内容に変化していくことも珍しくないですが、それに困惑する秘書さんもいらっしゃいます。
工藤さんは、とても柔軟性というか、受容力があるのですね。
ありがたいことに、嫌だと思う仕事はなかったですね(笑)
強いて言えば、過去に1年ほど担当した、とあるビジネスのお問い合わせ対応はストレスが大きかったですが、対応しているうちに別会社に譲渡されました。
企業様に信頼されているからこそ、色々な業務をお任せくださるのだと思います。
待遇面などでも応えてくださっているのではないでしょうか?
おかげさまで、最初は扶養控除の範囲内でしたが、今は外れました。
報酬も少し上がりましたが、何よりも、子どもと共に社員旅行に参加させていただいたり、本当に良くしていただいていると感じることが多いです。
たしか海外に行かれていましたよね?
はい、2度ほど連れて行ってくださいました!
話は変わりますが、もう就業されて長いので、出社されているスタッフの皆さんともうまくコミュニケーションが取れているのでしょうね?
そうですね。でも、就業直後は早く慣れたいこともあり、月1回、可能な時は2週間に1回は会社へ足を運ぶようにしていたんです。
そうだったのですね。今の出社頻度は、どれくらいですか?
一番最近の出社がいつだったか思い出せないのですが(笑)
今は、提出物があるなど必要がある時にちょっと立ち寄る、という感じになりました。
もしかしたら、出社して丸1日会社で仕事をしたのは、数ヶ月前かもしれません(笑)
上司の方もオフィスを不在にされていることが多いものの、現在はほとんど出社しないので、申し訳ないというくらいというか、ありがたいかぎりです。
工藤さんが、コミュニケーションをとる上で、特に気を付けていることはありますか?
Skypeなどでのコミュニケーションにおいては、なるべく丁寧に、必要に応じて絵文字なども交え、ニュアンスを含めてこちらの意図が正確に伝わるように心がけています。
相手を気遣いつつ、表現に気を付けてコミュニケーションをとっているということですね。
はい。会っていれば笑顔で話したりして雰囲気も分かります。
でも、チャットの場合は文字ベースですから、単刀直入で良いと思う反面、どうしてもキツい印象になりがちですよね。
それ以外には、大まかな指示で細かなことは私に任せてくださることが多いので、作業内容や進捗については、自分からこまめに報告するようにしています。
5年の間に業務の範囲も広がり、在宅で円滑に業務を進めるノウハウも身に付けられてきた印象です。
在宅秘書として働いていて、条件面やスキルアップなど、今後に向けての目標やご希望などはありますか?
現状に不満がないんです。
例えば「もっと別のことがしたい!」「サポート業務ではなく自分が前に出たい!」と言ったことを感じたこともないです。
自宅にいて、PCの前でひたすら指示された業務をこなすという働き方が合っていると思いますし、それが理想なんです。
本当に今の働き方が合っているのですね。
ちなみに、工藤さんはどのような方が在宅秘書さんに向いていると思いますか?
やはり、責任感があって真面目なタイプの人だと思います。
監督する人がいないとすぐ怠けてしまう人には向いていないと思います。
仕事のスピードや質におのずと働き方が表れるので、サボると必ずバレると思います(笑)
最後に、在宅秘書として働くデメリットと感じる部分はありますか?
この働き方を知らない人への説明が難しい点が残念ですね。。。
ご近所の方にご説明したこともあったのですが、自宅でオフィスワークができることや、それに対し報酬が発生することを理解してもらえないです。
特にご年配の方には、昔ながらの内職をしているか、ひきこもっていると認識されている気がします(笑)。
それ以外のデメリットは感じていません。